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ラボ便り・・・第45回九州医学検査学会について |
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2010.09.12 |
第45回九州医学検査学会で、発表した内容をご紹介いたします。
発表した内容は、福岡県臨床衛生検査技師会発行の輸血新聞に掲載されました。 |
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会期:2010年9月11日(土)・12日(日)
会場:B-con Plaza(大分県別府市)
主催:九州臨床検査技師会
担当:(社)大分県臨床検査技師会
抗e自己抗体型特異性を示したAIHAの一症例
(長崎医学中央検査室 長崎市医師会館ラボ)
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【はじめに】
2007年4月よりサービスの一環として始めた「カルテ添付用不規則抗体保有カード」も今年で3年目に入り、すっかり浸透し、顧客満足度も高い。今後も安全でスムーズな血液製剤確保に役立てて頂ければ幸いである。 昨年、抗e型特異性のある温式自己抗体が検出された。その後、直ぐに転院となったが、そこでの臨床経過を伺い知る事が出来、因子指定血の選択のあり方を考えるきっかけとなった。
【症例】
72歳女性、妊娠歴・輸血歴不明。2009/09/10労作時息切れ・動悸により同月18日、市内の病院を受診。WBC:4200、 Hb:7.7、MCV:100、PLT:25.7万、Ret:7.4%、LD:572、TB:1.8、Fe:134、VB12:420、HP:6、EPO:163.1、O型、CcDee、抗体スクリーニング:(4+)、型特異性:抗e抗体、直接抗グロブリン試験(DAT):(4+)、解離液:抗e抗体、AIHAを疑われ、市内の総合病院へ紹介転院となった。
【経過】
入院治療を勧めるも家庭の事情により、外来にて通院治療。9/29ステロイド療法開始から役1ヶ月間で検査値は改善。2010年5月現在、経過は良好で安定しており輸血療法実施には至っていない。
【考察】
自施設において転院前のDAT:陽性、抗e自己抗体で報告。症例が高齢者で免疫監視機構の弱化が推定され、因子指定血はe(-)の血液を勧めた。 一方、新たなRh抗体の産生を防ぐ同型が良いとの考え方もあるが、自己抗体保有患者への輸血は画一的に対処できず、コンサルテーションの難しさを痛感した。 我々は検査センターの特性上、マニュアルに従った報告になりがちだが、今回の症例をきっかけに、多くの方からの御意見を頂き、今後の業務に生かしたい。
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長崎医学中央検査室 長崎市医師会館ラボ
古田 智春
TEL 095-811-3131 |
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